一人前の脊椎外科医を目指して

医師12年目ぐらいの整形外科医が、一人前の整形外科医・脊椎外科医を目指すブログです。研究留学・論文・資産形成・備忘録などを載せていきたいと思います。 現在、米国spine centerへの臨床留学から帰国後、現在は某地方都市で整形外科医として勤務しています。

タグ:椎間板ヘルニア

実は2週間ほど前から、またヘルニアを患っております。。。


最初は 遊園地で2歳の息子をメリーゴーランドに乗せようとしたのですが、
思いの外 馬車の座る位置が高く、 無理に息子を持ち上げて載せたのが原因です。

その際に、左の仙腸関節付近の「おもだる〜〜〜い」痛みを感じていたのですが、
まぁ大丈夫だろうと思い放置していました。


すると、その5日後辺りから左足底部と第5趾足背のしびれ感
(靴下を常に履いているような、鈍い感覚鈍麻)を自覚するようになりました。


内心「またS1領域か…L5/S1 ヘルニアだな…」と思っていたのですが、今回は
(ちなみに5年前は, この時の詳細はこの記事をご覧下さい) でしたので、
「なぜ?」という思いと、仙腸関節障害も併発しているのか?などと考えておりました。


しかし、どんどん 感覚障害と左大腿後面痛 (コレが一番つらい…)が強くなり、
いよいよ歩くのも非常にツライ状態になりましたので、
1週間前ごろから内服を開始しました。 


それでもやっぱりツライので、今日MRIを撮影したところ、、、

 
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ありました。。L5/S1 ヘルニア。。。

ただ、前回 5年前と違うのは、



・ 前回はやや右よりに出ていたはずなのに、ほぼ正中に今回はヘルニアがある。

・ 正中の山の横に、左側にもう1つヘルニアが出ている??

HIZ (High Intensity Zone) がある。



でした。何にせよ痛いのは間違いないので、そのまま 今回もやってもらいました、コレ。


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効果は まぁボチボチでしたが、やらないよりはマシになったかな〜という感じです。


画像を見た限りだと、手術するなら椎弓切除なども考えなきゃダメかもですので、

頑張って内服で症状が落ち着くようにしたいと思います。

 


… 正直、ツライです(笑) 

突然ですが、私は腰椎椎間板ヘルニアを患っております。


もともと小学校から体育会系の部活をしていて、
その頃は何ともなかったのですが、
大学生になってから時々腰痛が出るようになりました。


毎年西医体の前には合宿をしていたのですが、
4年生の時に合宿中に腰痛と右下肢痛が出現し、
痛みのため立てなくなってしまいました。


その時は1週間ほどで痛みもおさまったので、
西医体にも出場することはできたのですが、
以降痛みにしばしば悩まされるようになりました。



ただ、学生のうちは、痛みさえ引退まで我慢できれば
それで大丈夫だと思っていて、
MRIなどの検査は受けていなかったのですが、
研修医になり、長時間の手術での立位で腰下肢痛が強くなるので、
医師3年目の時にMRIを撮影してみたところ、
L5/S1に立派な椎間板ヘルニアがありました。。。


当時の脊椎グループの上司からは手術を薦められていたのですが、

・ なかなか仕事も忙しく、入院するのもイヤだったということ
・ 麻痺症状はなかったこと

から、保存療法を選択することにしました。
 


湿布の他に、セレ◯ックスやリ◯カなどの内服、
さらには仙骨孔ブロックや神経根ブロックの治療も一通りして、
なんとか今までやり過ごせています😅


もちろん、常に痛みがあるわけではなく、
内服ナシでもスポーツすることも可能なぐらいに良いときもあります。
が、手術での立位が長引いたりすると時々痛みが顔を出してきます。

 

つまり、自分が椎間板ヘルニアの患者になることを経験したのですが、
そこで気付いたことは


・ SLRテストは思っているよりつらい
・ 神経根ブロックで、神経根に針が直接ヒットするとめちゃくちゃ痛い
・ 仙骨孔ブロックは、きっちり仙骨孔に入らないと効かない
・ トリガーポイント注射は、(なぜだかよく分からないけど)効くと下肢痛も良くなる


ということでした。


特に、1番目のSLRテストは、
整形外科の先生方であれば頻繁に行う身体診察だと思いますが、
勢いよく膝伸展位で股関節屈曲させると、
すごい電撃痛が走るので注意が必要だと思います。

本当に泣きそうなぐらい痛いときもありましたので。。。


また、2番目の神経根ブロックも、神経根近くに針が来た場合は、
本当にゆっくり1mmずつでも動かしてあげるほうが、
患者さんにとっては助かります。
飛び上がる程の痛みとはこれか、と実感しましたので笑



参考になるかどうかは分かりませんが、
普段診察する時に頭の片隅に入れてもらえればと思います。




まとめ

椎間板ヘルニアを疑う患者さんの診察を行う際には、


・ SLRテストは愛護的にゆっくり (Bragardテストも痛いときは泣きそうになります)
・ 神経根ブロックは、神経根近くは特にゆっくりと針をすすめる
・ ときにはトリガーポイント注射も有効


を考えていただければと思います!
 

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