一人前の脊椎外科医を目指して

医師12年目ぐらいの整形外科医が、一人前の整形外科医・脊椎外科医を目指すブログです。研究留学・論文・資産形成・備忘録などを載せていきたいと思います。 現在、米国spine centerへの臨床留学から帰国後、現在は某地方都市で整形外科医として勤務しています。

2018年09月

今回は、ちょっと珍しいテーマを考えます。それは、


歯列矯正


です。

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何言ってるんだコイツは??と
思われる方もおられると思いますが、

実は私、2年半前から歯列矯正を行っています。


そして、それが留学にも少なからず影響があるのでは
と思っています。



「なぜ私が歯列矯正を行っているのか?」


…の前に、 今回は、「歯並び」に対する考え方と、
「歯並び」が健康に与える影響について考えたいと思います。






 1. 歯並びに対する考え方


日本人は、あまり歯並びそのものに対して
意識する人は少ないと思います。

それは、日本では明確な意思表示や主張そのものが
否定的に考えられている、というところがあるからではないかと思います。


一方で、アメリカやヨーロッパ諸国では、
明確な意思表示や主張が重要で、曖昧にしていると
コミュニケーションが円滑に出来ないという特徴があります。

そういった文化的な特徴の違いもあり、 
欧米では「歯並び」は非常に重要視され、
リテラシーの高い親ほど、早期から我が子の歯並びを
矯正するという傾向があるようです。

そして、歯並びはもはやエチケットの1つで、
身だしなみや化粧などと同等に扱われている感覚もあるようです。



実際、 NZ出身の英会話の先生と話していた時に、

「肌」「歯並び」「髪の毛」

この3つのうち、ケアする順番に並べたらどうなる?

という話題になり、その先生は

歯並び > 肌 > 髪の毛

と話していました。

オーストラリアやニュージーランドでは、
紫外線の量が多く、皮膚ガンの数も多いはずですが、
そのニュージーランドの方ですら、

歯並びは最も重要なステータスの1つのようです。
(もちろん個人差はあると思います) 


また、アメリカ、フランス、ドイツ、スウェーデンなどでは

18歳以下では歯列矯正に対して保険が適応されており、
(もしくは、自己負担無料の国も存在)

その意識が表れている結果だと思います。 




 2. 「歯並び」が健康に与える影響


歯並びが悪いと、その審美的な効果以外にも、

出っ歯受け口の他に、噛み合わせの障害や
前歯が締まらないなどの問題が出てくると思います。

そして、それが原因で歯周病虫歯の原因になる場合も
あるようです。



実際に私も、
噛み合わせが深くなりすぎた結果
歯の痛みが出たり、

歯磨きがちゃんと出来てない影響で歯周ポケットが
出来てしまっていたりしたこと、と


歯並びにコンプレックスを持っていたことから、


大学院に入学したのをきっかけに歯列矯正を決意しました。







まとめ


歯列矯正の考え方と、健康に与える影響について
考えてみました。


欧米では、歯並びがエチケットの1つとして
考えられていることからも、

留学で滞在する際には、日本以上に歯並びについて
考慮する必要があるのではないか、と感じます。



自分の実力以外で、自分自身が不当に評価されない
というのはとても悲しいことですので、

歯列矯正から得られる審美的な効果と
将来的な歯周病や虫歯のリスクも全て考えれば、
私はそのメリットは大きいと考え、
歯列矯正を始めています。


もちろん、日本では自由診療 (保険外診療) になります
ので、金銭面でのデメリットは大きいですが、
それでも受ける価値は大きかったと思います。


 

前回記事では、次のロールモデルを考え、
必要な英語の学習方法について考えてみました。



 医師5年目の整形外科医。一度は英語論文を書いてみたいと考えている。また、留学も将来的には視野に入れたい。



これに対して、以下のような戦略を取りました。


 ① 英語論文の執筆: 整形外科分野の英単語知識 + 論文を書くための英語

 
 ② 留学英語資格の取得 → TOEFL や IELTS に向けた英語学習



前回は、① についての具体的な方法を見ていきましたが、
今回は、② についての方法を見ていきたいと思います。







まず、「留学」と一口に言っても様々です。


例えば、



・ USMLEなどの医師国家資格を取った上で、
  海外で医者としてバリバリやっていく、ための留学

・ 日本で 医学博士 (PhD)を取得し、
  その研究の延長 (いわゆるポスドク) として留学する方法

・ 私のように、臨床研究を目的とした留学

・ 公衆衛生学修士 (Master of Public Health; MPH) を
  海外の大学院で取得するための留学



などなど、多くの選択肢があります。


医師5年目の整形外科医 (重ねて書きますが、4年前の僕です) が、
その時点で既にどういった留学を目指すのか、その方針を固めていれば
それに突き進んでいけば良いとは思うんですが、、
僕は当時はそんな事は全く考えておらず、ただ漠然と

「人生で一度は留学してみたいなぁ〜〜」 

みたいな考えしか持ち合わせていませんでした。


ただ、そんな僕でも先輩医師や本などから感じていたことがあって、それは


・ 留学できるかどうかは、様々なの要素が強い

・ そして、その運 (=チャンス) が巡ってきた時に、
  チャンスを掴めるように準備できているかどうか 


これが重要だろう、と思っていました。


「どのタイプの留学が自分に出来るかどうかはまだ決めなくていい。」

「その代わり、準備は万端に、つまり、
  そのための英語学習をしておくんだ!」


こう考えていました。そして、それが

 英語資格を取ること 

だと思います。

つまり、
いざ留学行って来いと言われても、英語が出来ていないと意味がない。

そして、その「英語が出来ていない」とは、

日常英語ではなく、
自分の英語スキルを証明するものがない 

ということになると思います。


自分の英語スキルを証明するものとして、

TOEFL iBT や IELTS

が 必要だと考えたのです。


なお、なぜ僕が IELTS を勉強することになったのかは、
この記事に詳しく書きましたので、是非ご覧頂ければと思います。
 





まとめ

4年前の自分に戻ったつもりで、
医師5年目の整形外科医をモデルにして、
英語学習の戦略について考えてみました。


もし私と同じような境遇の先生方がおられましたら、
是非ご参考にして頂ければ嬉しいです。


お読み頂きありがとうございました。
 

前回記事の続きになります。


前回の記事では、英語の学習には


「目的意識をしっかりもつ」


ことが重要であることを書きました。



漠然と英語の勉強を開始する (例えば、本屋にあるような英会話の本やラジオ英会話の教材などを闇雲に始める) ことは得策ではありません。

始めようと思い立った時や、本を購入した時などはモチベーションが最も高い時ですので、それはいいのですが、そのモチベーションがずっと長続きすることは まず ありえません。

自分の目的に合わせた、焦点を絞った学習が必須です。


そこで、次のロールモデルを考え、必要な英語の学習方法について考えてみたいと思います。



 医師5年目の整形外科医。一度は英語論文を書いてみたいと考えている。また、留学も将来的には視野に入れたい。



前回も書きましたが、これは4年前 (大学院入学前) の私になります。

この時、私は英語の学習を開始するに当たって、以下の事を考えました。



 ① 英語論文の執筆: 整形外科分野の英単語知識 + 論文を書くための英語

 
 ② 留学英語資格の取得 → TOEFL や IELTS に向けた英語学習


これについて、1つずつ考えていきたいと思います。






① 英語論文の執筆


英語論文を書こうと思うと、当然ですがpublishされている英語論文をちゃんと読んで理解できる力が必要です。特に、 論文の最初のパートである introduction では、

「これまでの研究や論文で明らかになっていること」
そして、「未だ明らかになっていないこと」を簡潔にまとめた上で、研究の目的がそれに沿ったものであるかどうかを記載します。

この時点で 、過去の論文をきっちり理解することが当然ながら必要です。


英語論文の文献のまとめ方については、今後別の記事で書こうと思っていますが、今回は、論文を「書く」ことを意識した論文の「読み方」について まとめてみます。



英語論文を書いていてまず思うことは、英語論文は「英借文」である、ということです。

過去の論文から全てを引用してしまうと剽窃 (plagiarism) になってしまいますが、英文の構文や言い回しなどは、非ネイティブの僕たちには理解しづらいものなので、使えるところは利用させてもらおう、という意味です。


また、単語そのものも、当然ながら専門用語が多く飛び交いますので、それらを知っておかないと論文を読めないし、書けません。

そして、当然ながら過去の論文の正確な理解と、それをできるだけ短時間で出来る能力が必要です。


以上から、僕が英語論文の執筆の為に必要な英語学習として立てた戦略は、



 A.  英借文 (Writing)

 B.  専門用語の英単語 (Writing)

 C.  過去の論文の正確 かつ 短時間での読解 (Reading)


になります。





 A.  英借文 (Writing)


まず本文の4つのsection (introduction, materials and method, results, discussion) ごとに分けて、そこで使われている表現をWordファイルや手書きのノートに書き出すようにしました。

例えば、 intdoductionでの表現で、自分の研究の目的を示す構文として、

" In the present study, we aimed to elucidate …(研究内容)."

みたいな形で、 自分が使えそうだと感じる「カッコいい」表現を書き出しました。

以前に紹介した英語論文で参考になる書籍でも例文が多く載っているのですが、それをアレンジする形で加えていきました。



B.  専門用語の英単語 (Writing)


これも同様に、 Wordファイルや手書きのノートに書き出す形式を取りました。

ただ、これで僕が注意していたのは、単なる単語だけではなくて、その定義や分類なども余裕があれば書き出していました。

例えば、脊椎の矢状面バランスの論文には

"Pelvic incidence (PI)" "Sacral slope (SS)" "Pelvic tilt (PT)" "Sagittal vertical axis (SVA)" "Thoracic pelvic angle (TPA)"


などなど多くの専門用語や略語 が飛び交うのですが、その単語の定義がどの論文に載っていて、もし記載するならどの論文から引用してくるといいかどうか

についてもメモしていくようにしました。後々自分が論文を書く時に便利だと考えたからです。



C.  過去の論文の正確 かつ 短時間での読解 (Reading)


これが最も難しいところですね。

僕はまずは短時間で読解できることを目標に、論文を読む練習をしました。


まず、特に時間のない時は、abstract だけを読んで論文の概略を理解し、それが自分の必要とする論文かどうかを判断します。

この時点で5割ぐらいはその論文の理解が出来る印象です。


次に、introductionの最後のパラグラフ, resultsのfigureとtableがついている部分, discussionの各パラグラフの1行目, conclusion を読んで理解できれば (良い論文は)7-8割ぐらいは理解できていることがわかりました。


もちろん論文を書く際には materials and method の部分が重要で、統計の知識ももちろん大事なのですが、まずは理解を追いつかせるということで、この部分をサッと読んで理解できるようにしました。


ちなみに、僕の場合 論文にアンダーラインはあまり引かず、上記の使えそうな文章や単語だけチェックを入れていました。




まずは A, B,Cのこの3つのタスクを行えば,  論文に関する英語力はそこそこ良くなると思います。

実際に 私は卒後5年目の際に、この方法を実践して、論文をだいぶ早く正確に理解できるようになりました。

もし良ければ実践してみて下さい (^^)




②の留学のための英語学習については、次回の記事にまとめます!
 

今回は、「英語の学習」特に、

「何のために英語を学ぶのか?」


について考えてみたいと思います。





先日、研究室の納涼会に参加した際に、ちょうど医学部4年生の学生さんが早期研究プログラムで整形外科に来られている、ということで、同席する機会がありました。


そこで、「もっとやっとけば良かったと後悔していることは?」
という話になり、そこに居た全員が、偶然にも

「英語の勉強」


という答えで一致しました。


確かに医師になると、英語と接する機会が非常に多くなりますし、実際に私も現在進行系で留学について進めているところですので、まさに実感するところです。

ただ、英語と言っても、それは一つの言語ですし、勉強するにもあまりにも範囲が広すぎます。あえて例えるなら、「医学を勉強する」みたいなものでしょうか?


ですので、英語の中でも、


「何のために英語を習得する必要があるのか?」


にフォーカスを当てることが極めて重要だと思います。 


例えば、


 A) 医師5年目の整形外科医。一度は英語論文を書いてみたいと考えている。また、留学も将来的には視野に入れたい。


というモデルを考えてみると、


 ① 英語論文の執筆: 整形外科分野の英単語知識 + 論文を書くための英語

 ② 留学:英語資格の取得 → TOEFL や IELTS に向けた英語学習


というように、 目標を絞ることが出来るので、それに合わせた英語学習の計画を立てることができます。


逆に言えば、ここに「日常英会話」や「ビジネス英会話」などの学習を計画してしまうと、 範囲が広くなりすぎてしまい、収穫のない学習になってしまう可能性もあります。

 
次に、


 B) 特に英語論文などは書かないが、海外旅行での英語を上達させたい。

 
これであれば、 


 日常英会話の上達:(レベルにもよるが) NHK基礎英語の学習 や、シチュエーションを意識した学習


といった風になると思います。 





まとめ 


英語の学習方法について、その戦略を考えてみました。

ただ「英語」と言っても、あまりに範囲が広すぎます。自分がどういった機会で英語を使用し、そして何を目的に上達させたいのか。

それを意識することが極めて重要だと思います。



ちなみに、 ロールモデル A) は私の大学院入学前 (約4年前) の状況です。


A) の私は、実際に上記の目標を立てて英語学習を開始したのですが、
その具体的な方法については、次の記事にまとめたいと思います。


先日、来年からの留学予定先より内定書を頂き、

アメリカでの臨床研究での留学が正式に決定致しました (^^)


まずは一安心ですが、ここからが大変ですので、

奨学金申請やビザ申請、さらには学位取得などに向けてすべき事が多く、
もちろん英語力のアップも含めてさらに頑張っていきたいと思います! 



ところで、この留学ですが、、、(もちろん) 無給 です。。。 

しかも、「visitor fee」 という名の授業料を払わないとなりません。

それが毎月500ドル…今の大学院の授業料とほとんど変わらないです。涙

というわけで、まさに資金が命綱になります。


「そこまでお金を使ってまで留学する意味ってあるのか?? 」

という疑問は必ず出てきますし、私自身もこの悩みはずっと持ち続けていました。
(その答えの一部は、この記事をご覧ください。)


アメリカに1年間滞在するとして、(もちろん住む地域にもよりますが)
出費は全てコミコミで 約 800 〜1000 万円 …

奨学金などが得られたとしても、赤字は確定的で、そのお金を捻出するための資産形成が必要になります。



私は大学院入学時から、その資産形成を考え行動に移してきました。
具体的な考え方や方法については、こちらの記事 (1-7まであります) にまとめています。

ですが今回は、その資産形成で、特に私が悩んでいた (現在進行系で悩んでいる)
ことについて考えたいと思います。



それは・・・いわゆる 「節税対策」 についてです。






収入を増やす、特に節税対策も含めて、私は主に ふるさと納税 ぐらいしか行っていません。
最近では、個人型確定拠出型年金 (iDeCo)つみたてNISA などの投資を利用した節税があり、実際に導入されている先生方も多数おられると思います。



しかし、結論から言いますと、私はiDeCo,つみたてNISAともに未導入です。
これには理由があります。


まず1つ目は、留学でいくらの出費になるかが読めないこと、です。


今のところ留学期間は1年間ですが、1年間で帰国するのか、それとも研究を続行するか、新たな道を進むかなど、まだ自分でも悩んでいることは多く、決めかねているのが実情です。

ですので、出来れば手持ちの資金を置いておきたいという気持ちが強いです。



2つ目は、海外移住すると、NISA口座やiDeCoは取引制限されること、です。


これはSBI証券のHPにも一部記載があるのですが、基本的に国内での非居住者になった場合、iDeCoへの積立はできなくなります。また、口座が廃止される可能性もあるそうです。

つみたてNISAですが、これは運用(つみたて継続)はできなくなりますが、引き出しは可能だそうです。


ただ、いずれにしても、転居の手続きなどの煩雑さを考えると、留学後に帰国してからの運用を行うほうがベターなのではないか、と考えています。






まとめ


留学時の資産形成について、特に iDeCo や つみたてNISA を中心に考えてみました。

留学はもちろん資産が命です。いかにしてその資産形成を行うかが重要ですが、iDeCo や つみたてNISA については、帰国後から行うほうが良いのではないかと思います。

(あくまで個人の意見ですので、ご参考にしてみて下さい)




 

実は2週間ほど前から、またヘルニアを患っております。。。


最初は 遊園地で2歳の息子をメリーゴーランドに乗せようとしたのですが、
思いの外 馬車の座る位置が高く、 無理に息子を持ち上げて載せたのが原因です。

その際に、左の仙腸関節付近の「おもだる〜〜〜い」痛みを感じていたのですが、
まぁ大丈夫だろうと思い放置していました。


すると、その5日後辺りから左足底部と第5趾足背のしびれ感
(靴下を常に履いているような、鈍い感覚鈍麻)を自覚するようになりました。


内心「またS1領域か…L5/S1 ヘルニアだな…」と思っていたのですが、今回は
(ちなみに5年前は, この時の詳細はこの記事をご覧下さい) でしたので、
「なぜ?」という思いと、仙腸関節障害も併発しているのか?などと考えておりました。


しかし、どんどん 感覚障害と左大腿後面痛 (コレが一番つらい…)が強くなり、
いよいよ歩くのも非常にツライ状態になりましたので、
1週間前ごろから内服を開始しました。 


それでもやっぱりツライので、今日MRIを撮影したところ、、、

 
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ありました。。L5/S1 ヘルニア。。。

ただ、前回 5年前と違うのは、



・ 前回はやや右よりに出ていたはずなのに、ほぼ正中に今回はヘルニアがある。

・ 正中の山の横に、左側にもう1つヘルニアが出ている??

HIZ (High Intensity Zone) がある。



でした。何にせよ痛いのは間違いないので、そのまま 今回もやってもらいました、コレ。


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効果は まぁボチボチでしたが、やらないよりはマシになったかな〜という感じです。


画像を見た限りだと、手術するなら椎弓切除なども考えなきゃダメかもですので、

頑張って内服で症状が落ち着くようにしたいと思います。

 


… 正直、ツライです(笑) 

いよいよ暦の上では9月になり、夏が終わりましたが、まだまだ残暑ですね。


今回は、脊椎外科医 (あえて整形外科ではなく)としてキャリアを積む上で、

どういった留学を目指すべきなのか

について考えたいと思います。




「整形外科医」ではなく、あえて

「脊椎外科医」

としたのには理由があります。



それは、脊椎外科は多様な種類の手術があり、
かつその診断や治療のタイミングが整形外科のその他の領域以上に
重要な分野だと考えているからです。


つまり、脊椎外科は整形外科の他の分野以上に

臨床のウェイトがかなり大きく、
特に手術について勉強することが極めて重要である

と私は思っています。



そういった点から脊椎外科医の留学を考えた場合、
個人の印象として



臨床に直結した留学



を行う必要がある、と結論づけました。






留学といえば、 一般的には
基礎研究」留学のことを指すと思います。

つまり、大学院などでの基礎研究の延長(いわゆるポスドク)
として留学する、という方法です。



これだと


1. 大学の研究室のコネを利用しやすい

2. 留学先からの給料も得やすい

3. 日本人であっても その能力を正当に評価してもらいやすい



などの利点がある思います。


私も大学院で3年半の間、
生体材料に関する基礎研究を行ってきましたが、

自分が脊椎外科を志すのでなければ 
基礎研究を海外でやってみたい

と思います。



しかし、上記の脊椎外科の特徴を考えると、

貴重な留学の時間を脊椎分野から完全に外れた内容に充てるのは得策ではない

と個人的に考えています。 


これは、今私自身が大学院に在学して、
臨床から離れて少し焦っていることが原因の1つです。


この数年で脊椎外科の手術は変遷を遂げており、
特にOLIF, XLIFなどの側方アプローチでの固定術などは一気に広まっています。


そういったものを目の当たりにして、
技術や知識のアップデートを行う必要性に迫られている
という点です。


さらに今後はロボット支援手術や頚椎人工椎間板なども
欧米から導入される可能性もあり(既に導入されているものもあり)、
間違いなく日々進化していきます。


つまり、留学するのであれば



脊椎外科を十分に学べる、最先端のところに行くべき



と思います (あくまで個人の意見です)。



そして、私個人が思う、臨床分野での留学先を決めるポイントは、



1. 世界的に有名な先生 (特に自分のサブスペシャリティーにしようとしている分野の先生) がいる

2. 前任でおられた先生 (日本人) がしっかり業績 (論文) を残している



です。



なお、私自身は来年4月からアメリカのとある施設での留学を予定していますが、
上記のポイントを満たしていましたので、
それを決め手に、留学の申込みを決意しました。







まとめ

脊椎外科医を目指す上での留学についてまとめました。

脊椎外科医なら、やはり臨床を重視すべきだと思いますし、
臨床に直結した留学を行うべきのではないかと思います。


今回は少しマニアックな内容でしたが、お読み頂きありがとうございました。
 
 

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